帝王学の書「貞観政要」をいまさら読むブログ

上司に勧められて貞観政要を読み、色々調べたこと、考えたことをまとめるブログ

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

人材育成のポイント 「六正六邪」

「六正六邪(りくせいりくじゃ)」は、人間には表と裏があることを教える概念である。良い臣下は順に「聖臣」「良臣」「忠臣」「智臣」「貞臣」「直臣」、悪い臣下は「具臣」「諛臣」「奸臣」「讒臣」「賊臣」「亡国の臣」と呼ばれる。 物事の兆しがまだ表れ…

リーダーの条件 『貞観政要』に学ぶ「十思」

いよいよリーダーが心がけるべき「十思」である。これについては、田口レクチャーがビジネスマン目線で参考にしやすいように、まとめてくれている。長期政権のために組織のトップが気をつけなくてはならないポイントとして、田口氏の解釈が交えられた実践バ…

リーダーの条件 「九徳」から「十八不徳」を読む

「徳」とは「人望」のことだというのが、企業経営者の共通認識であるらしい。人徳がない人はリーダーになれないし、部下はリーダーに人徳を期待する。その定義として有名なのが、『貞観政要』にも『近思録』にも登場する「九徳」である。 寛にして栗(りつ)…

組織論としての『貞観政要』 3.「諫言」と「和」の本質

殊勝な思いを語る太宗に対して、人の形をした知恵のかたまりである「諌議太夫(現代語なら「諫言部長」というところか)」魏徴は、どう答えたか。 田口レクチャーによれば「古者、聖哲の主は、皆亦近く諸(これ)を身に取る」、出来のいいリーダーは何を見聞…