リーダーの条件 『貞観政要』に学ぶ「十思」
いよいよリーダーが心がけるべき「十思」である。これについては、田口レクチャーがビジネスマン目線で参考にしやすいように、まとめてくれている。長期政権のために組織のトップが気をつけなくてはならないポイントとして、田口氏の解釈が交えられた実践バージョンである。
- もっともっとと強欲を欲したら、無一文の時を思って感謝の心に切り替えよ
- 立派な施設や社屋が欲しくなったら、その投資は人材の確保にまわそうと思え
- 順調に進めば進むほど、「謙虚」を自分に言い聞かせよ
- 無謀な高望みを持たないためには、常に全社的実力向上を先行すべし
- 快楽に遊ぶクセがつきそうならば、もう少し会社を安定させてからと思え
- 長い発展を望むなら、全てに始めから終りまで慎重さを失わない
- 裸の王様になりたくなければ、こちらから社内外を廻って情報を収集せよ
- いわれなき誹謗中傷を受けたくなければ、常に他人には丁寧に対処すべし
- 論功行賞を間違えないためには、喜びが去ってから行うべし
- 罰を与える時は、怒りが去ってから行うべし
付け加えることはほとんどないと思うが、要は「想像力」を働かせることを強調しているのだろう。組織のトップに想像力があることがわかれば、部下はそれぞれの分を安心して尽くすことができる。